2016年09月01日
後輩育成は自身の成長でもある
自分の成長のためにも
後輩を成長させられない人
企業など組織の中で働いている人には「後輩」ができます。後輩は心配で悩みの種にもなる存在ですが、成長すれば頼れるパートナーになります。後輩の成長は上司次第という面もあり、後輩を成長させられる上司は優秀と判断される傾向があります。しかし仕事ができる人なのに、後輩を育てるのが苦手という人がいます。後輩に仕事を任せずに自分一人で仕事を片づけてしまう人です。このような人は後輩を成長させられないだけでなく、自分一人で仕事を抱え込み、身動きが取れなくなってしまう傾向があります。
なぜ仕事を任せられないのか
優秀な人なのに後輩を育てるのが苦手で、仕事を抱え込んでしまう人がいます。後輩に仕事を任せない理由は他人に認められたいという「承認欲求」のためと考えられます。仕事で人よりも結果を出し、出世をしてきたタイプの人に多いです。仕事が来た時により良い結果を出したいと考えて、「後輩よりも仕事ができる自分がやったほうが良い」と考えてしまいます。この考えで仕事を進めて行くと、小さな組織や個人事業主の場合は良いかもしれませんが、組織が大きくなるほど困ったことになります。大きな組織の仕事を自分一人でこなすことは絶対にできないからです。結局こなせない量の仕事を抱えた時にようやく後輩に仕事を渡しても、後輩は育っていないので困ったことになるでしょう。
実は会社に迷惑をかけている
自分一人で仕事を抱える人は、逆に言えば「後輩を信用していない人」とも言えます。自分がやったほうが間違いないと思い自分で仕事をすれば、その場はうまく収まったように見えます。しかし結果として「後輩の仕事をする機会を奪った」ことになっているかもしれません。会社は優秀な人材が多く欲しいと考えているため、一人の上司が何人もの後輩の仕事を奪い、成長のチャンスを奪うことを望んでいません。結果的に「自分よがり」「わがまま」な行動だと言えます。
フィードバックすることで自分の成長につながる
自分がいないと仕事が回らないと考えている人は、後輩を信用してみましょう。仕事を与えて見守るようにします。放置するのではなく、後輩のした仕事を見て、フィードバックをするようにしましょう。足りない部分やこうしたら良くなるという部分を指摘して後輩の成長を促し、仕事の質を上げていきます。実際に仕事をまかされることで後輩は成長をすることができますし、フィードバックを受けることでさらに成長することができます。上司である自分もフィードバックをすることで仕事を客観的に見ることができ、成長をするチャンスになります。また後輩に仕事をまかせられるようになったこと自体が組織の中の上司としての自分の成長になっています。自分自身の成長のために後輩を信頼する勇気を持ちましょう。